外壁の種類別の注意点
サイディング・モルタル・ALC・タイル、うちの壁はどこを見ればいい?一級塗装技能士が解説
執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)
「うちの外壁って、何でできてるの?」
「サイディングとモルタル、塗り替えで何が違うの?」
外壁は、材料によって傷み方も、見るべき場所も、塗装のやり方も違います。同じ「外壁塗装」でも、サイディングとモルタルでは工事の中身が変わります。
この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、よくある5種類の外壁の見分け方と、それぞれ「どこを見れば傷みが分かるか」「塗装で気をつけること」を、現場の目線でお伝えします。
この記事の内容
1まず「うちの壁」はどれ?見分け方
2窯業系サイディング:目地のシーリングが命
3金属サイディング:サビとへこみ
4モルタル:ひび割れ(クラック)を見る
5ALC:目地と水の吸い込み
6タイル:塗らない。目地と浮きを見る
75種類の比較表
8まとめ
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まず「うちの壁」はどれ?見分け方
まず、ご自宅の外壁がどれかを知るところからです。近くで見ると、だいたい見分けがつきます。
| 外壁の種類 | 見た目の特ちょう | 見分けるコツ |
|---|---|---|
| 窯業系(ようぎょうけい)サイディング | 板を貼り合わせた壁。レンガ調・石目調・木目調など柄が豊富 | 縦にゴムのような目地(シーリング)が一定間隔で入っている。今の家の7割以上がこれ |
| 金属サイディング | 金属の板。表面がつるっとしていて軽い | 叩くと金属の音がする。継ぎ目が少ない |
| モルタル | 継ぎ目のない一枚の壁。ざらざら・でこぼこの吹き付け仕上げが多い | 目地がない。築25年以上の家に多い |
| ALC | 厚いコンクリートのパネル。表面はモルタルに似ている | 目地が縦横に格子状に入っている。パネル1枚が大きい |
| タイル | 焼き物のタイルを貼った壁 | 表面が硬く、ツヤがあり、水をはじく |
迷ったときは、壁の写真(全体と、目地のアップ)を送ってもらえれば、写真で判断できます。
窯業系サイディング:目地のシーリングが命
窯業系サイディングは、セメントに繊維を混ぜて板にした外壁です。板の表面には工場で塗装がしてあり、その塗装が切れると板が水を吸って傷みます。
見るところ
塗装で気をつけること
シーリングの打ち替えとセットで考えるのが基本です。外壁だけ塗ってシーリングを残すと、目地から水が入って、せっかくの塗装の内側から傷みます。また、板の表面が「光沢のある特殊な塗装(無機系・光触媒など)」の場合は、専用の下塗りでないと塗料がくっつきません。
現場からの本音
サイディングの家で一番多い相談が「壁は大丈夫そうだけど、目地が切れている」です。実は、それが正解の見方です。サイディングは目地から傷む。目地を見て切れていたら、塗り替えの時期が近いと思ってください。
金属サイディング:サビとへこみ
金属サイディングは、鉄やアルミの板の裏に断熱材が入った外壁です。軽くて丈夫ですが、金属なのでサビと傷が弱点です。
見るところ
塗装で気をつけること
サビをしっかり落として、金属用の下塗り(サビ止め)を塗ることが一番大事です。ここを省くと、上の塗料がすぐにはがれます。表面がつるつるなので、密着させる下塗りの選び方も重要です。
モルタル:ひび割れ(クラック)を見る
モルタルは、砂とセメントを混ぜて塗った、継ぎ目のない外壁です。築25年以上の家に多く、ひび割れ(クラック)が最大の弱点です。
見るところ
| ひびの幅 | 呼び方 | どうするか |
|---|---|---|
| 0.3mm未満(髪の毛くらい) | ヘアクラック | 塗装で埋められる。下塗りにひびを埋めるフィラーを使う |
| 0.3mm以上 | 構造クラック | 塗装だけではふさげない。ひびをVカットしてシーリングで埋めてから塗る |
| 壁を押すとふかふか・浮いている | 浮き・はく離 | 塗装の前に、浮いた部分を落として塗り直す必要がある |
塗装で気をつけること
ひびの幅で工事の中身が変わるので、現地調査でひびの幅を測ることが大事です。見積書に「クラック補修」の項目があるかどうかも見てください。また、フッ素や無機のような硬い塗料は、モルタルの動きについていけず割れることがあるので、ひびの多い家は弾性のある塗料を選ぶ方が安心です。
現場からの本音
モルタルの家で「ひびが気になる」と言われたら、まず幅を測ります。ヘアクラックなら塗装で十分、0.3mmを超えていたら補修が要る。ここを見ずに「塗れば大丈夫」と言う業者は、あとでひびが浮いて出てきます。
ALC:目地と水の吸い込み
ALC(軽量気泡コンクリート)は、中に小さな気泡がたくさん入った厚いコンクリートのパネルです。丈夫で燃えにくい反面、気泡があるので、塗装が切れると水をよく吸います。
見るところ
塗装で気をつけること
ALCは目地の量が多いので、シーリングの費用がサイディングより大きくなりがちです。また、水を吸いやすいので、下塗りをしっかり吸わせて、塗膜で水を止めることが大事です。
タイル:塗らない。目地と浮きを見る
タイルの外壁は、焼き物なのでタイルそのものは塗装しません。塗る必要がないのがタイルの良さです。ただし、「メンテナンスがいらない」わけではありません。
見るところ
気をつけること
タイルの家の工事は、目地の補修・浮いたタイルの貼り直し・シーリングの打ち替えが中心です。「タイルを塗装しましょう」と言われたら、理由を聞いてください。
5種類の比較表
| 外壁 | 塗り替えの目安 | 要注意の症状 | 塗装のポイント |
|---|---|---|---|
| 窯業系サイディング | 10〜15年 | 目地の切れ、板の反り | シーリング打ち替えとセット。表面の種類に合う下塗り |
| 金属サイディング | 10〜15年 | サビ、へこみ | サビ落としと金属用の下塗り |
| モルタル | 10〜15年 | ひび割れ、浮き | ひびの幅を測って補修。弾性のある塗料 |
| ALC | 10〜15年 | 目地の切れ、水の吸い込み | 目地が多い。下塗りで水を止める |
| タイル | 塗装は不要 | 目地の切れ、タイルの浮き | 塗らずに目地・浮き・シーリングの補修 |
土居建装の場合
現地調査では、まず外壁の種類を確かめて、その外壁で傷みやすい場所を重点的に見ます。サイディングなら目地、モルタルならひびの幅、金属ならサビ。見た結果は写真つきでお渡しし、見積書には「何を補修して、どの下塗りを使うか」まで書きます。
まとめ
「うちの壁がどれか分からない」「この症状は大丈夫?」という方は、壁の写真(全体と、目地やひびのアップ)を送ってください。外壁の種類と、今どのくらい傷んでいるかを見てお伝えします。
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メールで問い合わせるdoikenso305@gmail.com一級塗装技能士・足場作業主任者・有機溶剤・アスベスト・ハーネス
現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。
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