外壁塗装の工事の流れ 完全版|近隣挨拶から足場解体まで12工程。何のために、何を使って、どう塗るのかを、一級塗装技能士が全部書きました

営業電話は一切お断りしています。個人のお客様のみ/お見積もり無料
外壁塗装の基礎知識

外壁塗装の工事の流れ 完全版

近隣挨拶から足場解体まで12工程。何のために、何を使って、どう塗るのかを、一級塗装技能士が全部書きました

執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)

「外壁塗装って、何日くらいかかるの?」
「工事中は家にいないといけない?洗濯物は?」
「見積書の工程って、1つ1つ何をしてるの?」

外壁塗装は、家に住みながら行う工事です。だから「いつ、何を、何のためにやるのか」が分かっていると、工事中のストレスがぐっと減ります。そして、工程の中身が分かれば、見積書の良し悪しも、業者の良し悪しも見えてきます。

この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、一番多い「窯業系サイディングの2階建て」を例に、契約後の工事を12の工程に分けて、それぞれ何のためにやるのか・何を使うのか・どう作業するのか・お客様に何をお願いするのかを、現場の目線で全部書きました。長い記事です。目次から、気になる工程だけ読んでいただいても大丈夫です。

この記事の内容

1工事は12の工程で進みます

2工程1 近隣への挨拶回り・チラシの配布

3工程2 足場の設置

4工程3 高圧洗浄

5工程4 コーキング(シーリング)の打ち替え

6工程5 鉄部の錆止め

7工程6 養生・軒天井

8工程7 外壁塗装(下塗り・中塗り・上塗り)

9工程8 屋根の点検・補修

10工程9 屋根塗装

11工程10 付帯部の塗装

12工程11 最終確認・是正

13工程12 足場の解体・引渡し

14まとめ

→無料相談はこちら

工事は12の工程で進みます

土居建装の外壁塗装(外壁+屋根+付帯部)は、この12の工程の順番で進めます。順番には理由があって、前の工程が終わらないと次ができないものがほとんどです。日数は目安で、作業する人数・天気・家の大きさで変わります。

工程日数の目安家の人が気にすること
1近隣への挨拶回り・チラシの配布工事の5日前まで—
2足場の設置半日音が出る。車・植木の移動
3高圧洗浄3〜5時間(足場と合わせて1日目)窓を閉める。洗濯物は外に干せない
4コーキングの打ち替え1人で2日半〜3日、2人で2日物音がする程度
5鉄部の錆止め1〜3時間溶剤のにおい。窓を閉める
6養生・軒天井養生5時間〜2日、軒天井2時間〜1日ここから窓が開けられない
7外壁塗装(下塗り・中塗り・上塗り)2〜3日においが出る日がある
8屋根の点検・補修3時間〜2日—
9屋根塗装(下塗り・中塗り・上塗り)3日前後溶剤のにおい。天井から足音
10付帯部の塗装部材・塗料による—
11最終確認・是正上塗りの最中からずっと窓・玄関から一緒に見る
12足場の解体・引渡し半日音が出る。車の移動。立ち会い不要

全体ではおおよそ2〜3週間を見てください。雨が続けばその分延びます。「3日で全部終わります」という業者がいたら、どこかを省いています。コーキングだけで2日半〜3日、外壁の3回塗りだけで2〜3日かかるので、物理的に3日では終わりません。

工程1 近隣への挨拶回り・チラシの配布

工事の5日前までに、私自身がご近所へご挨拶に伺います。回るのは、お客様の家の裏とその両隣、向かいとその両隣です。お客様がご一緒でなくても大丈夫です。

お渡しするのは、工事の流れを書いたチラシ1枚です。特にお伝えしているのは「音」のことです。工事の中で一番音が出るのは、足場と高圧洗浄の日。足場はハンマーで叩くカンカンという音、洗浄は業務用の強力な洗浄機を使うので、エンジン音と、洗車機のような水の音がします。それに加えて、工事中は車の出入りをさせていただくこと、作業の時間をお伝えします。

チラシには連絡先を載せてあるので、「何かあったらこちらへ」とお伝えして、工事中にご近所の方が直接私に連絡できるようにしています。

現場からの本音

挨拶は「してもしなくてもいい」ものではなく、工事の一部だと思っています。ご近所の方は、工事の間ずっと音とにおいを我慢してくださっています。先に顔を見せて、何の音がいつ出るかを伝えておくだけで、工事中の空気がまったく違います。

工程2 足場の設置

足場は、専門の足場屋さんに組んでもらいます。金属のパイプをハンマーで叩いて組むので、カンカンという音が出ます。工事の中で一番音が出る日です。組み終わったら、飛散防止のメッシュシートで家をぐるっと囲みます。シートで囲まれると家の中が少し暗くなり、窓の外が見えにくくなります。工事の間はこの状態です。足場から2階の窓に近づけるので、工事中は2階の窓も施錠してください。

足場の日までに、お客様にお願いしていることが2つあります。

✓
車の移動足場を組む日は、敷地内の車を動かしておいてください
✓
植木の移動植木が家に近すぎると、高圧洗浄のときの汚れた水や、塗料がかかってしまう恐れがあります。養生で塞ぐこともできますが、そうすると植物が工事の間ずっとビニールで覆われてしまいます。移動できる植物は、できる限り足場の外側へ移動していただくようお願いしています

工程3 高圧洗浄

足場ができたら、業務用の高圧洗浄機で家全体を洗います。3〜5時間かかります。

洗浄をする理由は2つあります。1つは、外壁や屋根についているホコリ・煤(すす)などの不純物を、限りなく取り除くこと。汚れの上に塗料を塗っても、塗料は汚れにくっつくだけで、外壁にはくっつきません。もう1つは、弱っているところの確認です。水を当てると、塗膜が浮いているところ、剥がれかけているところが分かります。

洗う順番は、2階の屋根から。上から順番に、汚れを下へ洗い落としていくイメージです。「ここだけ念入りに」ではなく、全部を入念に洗います。

この日、お客様にお願いしていることが3つあります。

✓
洗濯物は外に干せません室内干しでお願いします
✓
窓ガラスは全部閉めてください水が入ることがあります
✓
雨戸・シャッターは、ロックをかけずに動く状態にしておいてください窓ガラスとシャッターも一緒に洗うためです

洗った外壁は乾かしてから塗りますが、現場を空けるわけではありません。乾かしている間に、コーキング・錆止め・養生を進めます。

工程4 コーキング(シーリング)の打ち替え

洗浄の翌日から、目地のコーキングを打ち替えます。一般的な2階建てで、1人なら2日半〜3日、2人なら2日くらいかかる作業です。

コーキングは何のためにあるか

コーキングは、サイディングの板と板をつなぐ、ゴムのように柔らかい材料です。役目は2つ。板と板の隙間から雨が入らないように止めること(防水)。そして、壁の揺れや伸び縮みを吸収することです。

壁は止まっているように見えて、毎日動いています。昼は日が当たって板が膨らみ、夜は縮む。地震や強風でも揺れる。板そのものは硬いので、その動きは全部、板と板の隙間に集まります。そこで動きを受け止めているのがコーキングです。だから、柔らかいままでいることが何より大事です。

古くなるとどうなるか

新品のコーキングが柔らかいのは、「可塑剤(かそざい)」という成分のおかげです。紫外線と熱で、この可塑剤が少しずつ表面に出て(目地が黒ずむ「ブリード」)、やがて抜けきると、カチカチに硬くなって割れます。硬くなったコーキングは、壁の動きについていけません。ひびが入り、やせて細くなり、板との境目がはがれ(剥離)、最後は真ん中から裂けます(破断)。

そうなると、目地はただの隙間です。雨が入って板の裏側を濡らし、板が反る。その奥の防水紙が傷んでいれば、柱が腐る。こうなると塗装では直せません。

現場からの本音

外壁の塗膜がまだ元気でも、目地が切れていたら、そこから家が傷みます。外壁塗装でコーキングを打ち替えるのは、見た目をそろえるためではありません。壁の継ぎ目の防水を新品に戻すためです。塗装と同じくらい大事な、防水の工事だと思っています。

土居建装の打ち替えの手順

順番やることここが大事
① 撤去古いコーキングをカッターで全部切り取る古いカスが残っていると、新しいコーキングがくっつかない。目地の中まできれいにする
② プライマー目地の両側の面に、接着剤の役目の下塗りを塗る塗らないと、数年で板との境目からはがれる。 打った直後は見た目が同じなので、お客様には分からない。だからこそ省く業者がいる
③ 充填新しいコーキングを目地に打ち込み、ヘラで押さえる左右の板にだけくっつけて、底にはくっつけない(2面接着)。底までくっつくと、壁が動いたときに伸びる余裕がなくて裂ける
④ 乾燥2日あけてから外壁を塗る乾く前に塗ると、塗膜が割れたり、コーキングの成分がにじんで塗料が汚れたりする

サッシまわりは「増し打ち」

窓(サッシ)のまわりの目地は、古いコーキングを取らずに、上から新しいコーキングを足す「増し打ち」にします。これは手抜きではありません。サッシまわりの裏には防水シートがあり、カッターを深く入れるとそれを切ってしまうからです。板と板の目地は打ち替え、サッシまわりは増し打ち。見積書にこの2つが分けて書いてあるかどうかで、分かっている業者かどうかが見えます。

使う材料

外壁の目地に使うのは「変成シリコン」系のコーキングです。名前の似た「シリコン」は、水も塗料もはじくので、上から塗装ができません。外壁の目地には使いません。土居建装では、塗装で上から覆う目地と、塗装で覆わない場所(後打ち)で材料を使い分けています。後打ちの場所はむき出しで紫外線に当たるので、オートンイクシードなどの高耐久のものを使います。

土居建装の場合

土居建装の流れは、コーキングを先に打って、その上から外壁を塗る「先打ち」です。塗膜がコーキングを紫外線から守るので、むき出しの「後打ち」より長持ちします。そのかわり、コーキングが十分に乾くまで外壁は塗りません。2日あけます。

この工程は外の作業なので、お客様への影響はほとんどありません。カッターで古いコーキングを取るときの物音がする程度です。

工程5 鉄部の錆止め

コーキングが乾くのを待つ間に、鉄部の錆止めを塗ります。

鉄部とはどこか

「鉄部」は、文字どおり素材が鉄の部分です。多いのは霧除け(窓の上の小さな庇)と板金まわり。水切り・庇・小庇も鉄の場合があります。軒天井も、鉄でできていれば鉄部です。塗る前に、どこが鉄でどこがアルミかを見分けるところから始まります。

なお、アルミのサッシ・雨戸・手すりは、土居建装では基本的に塗りません。アルミは塗料がくっつきにくく、塗ってもはがれやすい材料です。特別な理由がない限り、アルミは触らないほうがきれいに長持ちします。

なぜ錆止めを塗るのか

錆止めを塗らずに、いきなり上塗りをする業者もいます。見た目はきれいに仕上がりますが、それでは密着力がなく、錆を止める効果もありません。中で錆がそのまま進んで、上塗りの効果もなくなります。鉄は、内側から傷んでいく材料です。だから上塗りの前に、錆を止めて下地を強くしておく必要があります。

土居建装の錆止めの手順

順番やることここが大事
① 錆の見極めどこがどのくらい錆びているかを見る浮いている錆、浮いていない錆、塗膜のはがれを分けて見る
② ケレン(下処理)ワイヤーブラシなどの手ケレンで、浮いた錆・古い塗膜を落とす浮きがない状態になるまで、できるだけ錆を落としてから塗る。 ここを雑にすると、錆の上に塗ることになり、すぐ浮いてくる
③ 錆止め刷毛とローラーで、2液エポキシ型の錆止めを塗る隅・裏側・ビスのまわりまで塗り残さない
④ 乾燥養生・外壁塗装のあいだに乾かす上塗りまで3〜4日あく

使う材料

日本ペイントの「ハイポンファインプライマーII」という、2液エポキシ型の錆止めを使っています。密着性が強く、下地をしっかり作れるタイプです。錆止めで下地を強くしておくと、その上の塗料の密着も良くなる。だから、錆止めの中でも強いものを選んでいます。

一般的な2階建てで、庇などの鉄部が多い家で3時間ほど。鉄部がほとんどない家なら1時間程度です。

現場からの本音

錆止めは、塗ってしまえば上塗りで隠れて見えなくなります。ケレンをしたかどうかも、見えません。だから手を抜きやすい工程です。でも、鉄部が数年で錆びて塗膜が浮いてくる家は、ほとんどここが原因です。錆を見極めて、浮きがなくなるまで落として、それから塗る。見えないところほど丁寧に、です。

✓
この日は窓を閉めておいてください錆止めは溶剤系(油性)の塗料なので、窓を開けているとにおいがします
✓
雨戸は1枚外して作業します雨戸は窓より大きくて、閉めたままだと壁が塗れない部分があるためです

工程6 養生・軒天井

養生

錆止めが終わったら、塗らない場所を覆う「養生」です。マスキングテープ・ブルーシート・ノンスリップシート・ガムテープを使って、窓・サッシ・玄関・床など、塗らないところを全部覆います。

目的は塗料の飛び散り防止ですが、丁寧な養生と雑な養生の差は、はっきり出ます。土居建装が気をつけているのは2つ。塗料の入る隙間を作らないこと。隙間があると、そこから塗料が回り込んで、サッシや床に跡が残ります。もう1つは、風でビニールがバサバサ音を立てないようにすること。養生は工事の間ずっと家を覆っているので、音が出ると、お客様にもご近所にもストレスになります。

養生にかかる時間は、家の大きさでかなり変わります。5時間で終わる家もあれば、丸2日かかる家もあります。

養生のあいだお願いしていること
窓養生をしてから、外壁の上塗りが終わって養生を外すまでは、窓を開けられません。開けてしまうと、作業中の塗料のにおいがお部屋に入る恐れがあります
玄関出入りできます。出入りができるように養生します
エアコン・換気扇使っていただいて大丈夫です
郵便受け通常どおり使えます

軒天井

養生ができたら、軒天井(のきてんじょう)を塗ります。軒天井は、屋根が壁より外に出ている部分の裏側、見上げたところにあるボードです。屋根が広く出ているほど、家を紫外線や雨から守ってくれますが、その分、軒天井の面積も広くなります。

軒天井は、湿気がたまりやすい場所です。放っておくとカビや汚れがつき、クモなどの虫もたまりやすい。塗り替えで定期的にきれいにしておく場所です。

なぜ外壁より先に塗るのか。塗料は上から落ちてきます。軒天井は外壁より上にあるので、先に仕上げておかないと、外壁を塗ったあとに軒天井を塗ると、せっかく塗った外壁をまた汚してしまいます。上から順に仕上げる。これが塗装の基本です。

順番やることここが大事
① ペーパーがけサンドペーパーで表面を研磨する汚れと段差を落とすのと同時に、表面を少し荒らして(目粗し)、塗料がくっつきやすくする
② 塗装日本ペイントの軒天井用塗料「ケンエース」を塗る普通のボードは水性のケンエース。ケイカル板のようなつるっとしたパネルは、密着しにくいので溶剤系の「ケンエースG-II」を使う。材質を見て使い分ける
③ 確認換気の穴がふさがっていないか見る軒天井の穴は屋根裏の湿気を逃がすためのもの。塗料でふさぐと、湿気がこもる

かかる時間は、2時間から1日くらいです。

現場からの本音

軒天井は見上げないと見えない場所なので、ペーパーがけを省いても、塗った直後は分かりません。でも、汚れの上に塗った塗料は、数年ではがれてきます。ここも「見えないところほど丁寧に」です。

工程7 外壁塗装(下塗り・中塗り・上塗り)

養生と軒天井が終わったら、いよいよ外壁です。下塗り・中塗り・上塗りの3回を、上から順に、ローラーで塗っていきます。ここでは、土居建装が標準的に使っている塗料を例にして説明します。

下塗り:パーフェクトフィラー

下塗りは、外壁の状態に合ったものを選びます。土居建装でよく使うのは、日本ペイントの「パーフェクトフィラー」です。選ぶ理由は2つ。1つは密着。下塗りは、外壁と上塗りの塗料をくっつける接着剤の役目です。もう1つは補修。フィラーには厚みがあるので、0.3mm以下のヘアクラックや、目に見えないほどの細かいひびを、塗りながら埋めてくれます。ひびが目立つ外壁ほど、フィラーの出番です。

下塗りにはもう1種類、「シーラー」というものもあります。こちらはサラサラした塗料で、外壁に染み込んで固める役目が強く、ひびを埋める力はありません。外壁の傷み方を見て、どちらを使うかを決めます。

上塗り:パーフェクトトップ

上塗りは、日本ペイントの「パーフェクトトップ」です。一番多く使われているラジカル制御型という、紫外線で塗料が壊れるのを抑える仕組みの塗料で、チョーキング(手に白い粉がつく劣化)が起きにくい。長く使われていて信頼性があり、メーカーの材料保証がつくのも選んでいる理由です。

なぜ吹き付けではなく、ローラーで塗るのか

外壁を塗る方法には、ローラーで手塗りする方法と、機械で吹き付ける方法があります。土居建装は、基本的にローラーです。

家の吹き付けは、車の塗装などとは違い、材料を多く押し出すので勢いが強く、塗料がかなり飛び散ります。隣の家や車に飛ぶリスクが大きく、職人の体にも良くありません。それに、手塗りのほうが、隅まで丁寧に仕上げられます。どうしても吹き付けでないと塗れない壁のときだけ、吹き付けにします。

中身
順番上から下へ。軒天井と同じで、上から仕上げる
乾燥1回塗るごとに、最低4時間から翌日まで乾かす。乾く前に重ねると、塗膜の中に湿気が残る
1回あたり人数で変わるが2〜10時間
外壁全体下塗りから上塗りまで、早くて2〜3日
中塗りと上塗りの色塗料の仕様による。同じ材料で2回塗るものも、中塗りと上塗りで材料が違うものもある
気をつけることムラなく均一に。塗り残しがないように。 塗膜の厚みが均一でないと、薄いところから先に傷む

土居建装の場合

塗料の缶数は、日本ペイントの注文画面に外壁の塗り面積(㎡)を入れると自動で計算されます。土居建装は、その計算どおりの缶数で発注します。発注した缶数と塗った面積が合っていれば、メーカーの「グッジョブ保証」が付く仕組みです。日本ペイントが認めた施工店だけが受けられる、メーカーの保証です。つまり、塗料を薄めて缶数を減らすような施工はできません。下塗り・中塗り・上塗りの3工程すべて、写真を撮ってお渡しします。

外壁の塗料は水性なので、においは比較的弱いです。ただ、同じ時期に塗る付帯部や屋根は溶剤系の塗料が多く、揮発しやすいので、そのにおいがお家の中に入ることがあります。塗装中は窓を閉めておいてください。

工程8 屋根の点検・補修

屋根を塗る前に、屋根の上に上がって点検します。足場があるときにしか見られない場所なので、隅々まで見ます。見るのは、瓦のズレ、棟板金(屋根のてっぺんの金属の板)の釘が浮いていないか、雨漏りの跡がないか。

見つかったものやること
棟板金の釘の浮き古い釘のままにせず、新しいステンレスのビスで打ち直す。ステンレスなら錆びて抜けてこない
コーキングの切れ棟板金の継ぎ目や、板金まわりのコーキングを打ち直す。雨漏りを止めるのと、板金を固定するため

補修をせずに塗るとどうなるか。ひびは、ひびのまま塗ることになります。塗料でふさがったように見えても、ひびは残っています。棟板金の釘が浮いたままだと、風が強い日に板金ごと飛んでいく恐れがあります。コーキングが切れたままだと、そこから雨が入ります。塗装は、傷んだところを直してから。かかる時間は、屋根の状態で3時間から2日です。

工程9 屋根塗装

点検と補修が終わったら、屋根を塗ります。屋根は家の中で一番、日と雨に当たる場所です。外壁と同じかそれ以上に、下地と乾燥が大事です。

下塗り

屋根の下塗りは、傷んだ屋根の表面を固めて、上塗りとの密着を高めるためのものです。土居建装では、たっぷり塗って、下地を固めるイメージで塗ります。屋根の傷みが強いときは、下塗りを2回塗ってから中塗り・上塗りに進むこともあります(計4回)。

縁切り(タスペーサー)

スレート屋根は、板が重なってできています。塗料で重なりの隙間がくっついてしまうと、屋根の中に入った雨水や湿気の逃げ道がなくなり、屋根が内側から傷みます。そこで、重なりに「タスペーサー」という小さな部品を差し込んで、隙間を確保することがあります。ただし、これは現場で見て、触って判断します。スレートがくっついて湿気が逃げなさそうなら入れる。隙間が十分あるなら、入れないこともあります。

中身
回数下塗り・中塗り・上塗りの3回が基本。下地の状態で4回になることもある
乾燥屋根は外壁より乾燥に時間をかける。塗料ごとに決められた乾燥時間を必ず守る
順番外壁のあとに塗ることが多いが、家によっては屋根を先に塗ることもある
気をつけること塗りながら、傷んでいる箇所がないかをもう一度見る。点検で見落としたものは、塗っているときに見つかる

土居建装の場合

最近の現場では、下塗りに遮熱用の「サーモアイシーラー」、上塗りに「グランセラベスト」(どちらも日本ペイント)を使っています。屋根の塗料は、屋根の材質と傷み方で変えます。

屋根の塗料は溶剤系のしっかりしたものなので、においがします。窓は閉めておいてください。また、屋根の上に乗って作業するので、天井から足音がします。

工程10 付帯部の塗装

外壁と屋根が終わったら、最後に付帯部(ふたいぶ)を仕上げます。付帯部とは、外壁・屋根以外の、外に出ている部分のことです。

標準で塗るところオプション
雨樋、破風、雨戸、水切り、シャッターボックス、板金のフード、小庇(こびさし)、格子エアコンのカバー、アルミ製品など

付帯部は、雨樋は塩ビ、破風は木や窯業系、雨戸や水切りは鉄と、材質がバラバラです。土居建装では、その材質に合う塗料に全部変えて塗ります。一律に同じ塗料で塗ると、材質によっては数年ではがれます。塗る前の下処理も材質で変わります。雨樋は、表面がつるつるで塗料がのりにくいので、ケレンで目荒らしをしてから塗ります。金属の金具は、サビ止めを塗ってから上塗りです。

付帯部の色は、お好みで変えられます。ただ、一番多いのは、今ついている色と同じ系統でそろえることです。全体の雰囲気を変えずに、きれいになります。

付帯部は細かい部材が多いので、塗る前に1つ1つ傷み具合を確認して、必要なところは補修してから塗ります。塗るときは均一に。塗る回数や時間は、部材・塗り方・塗料によって変わります。

工程11 最終確認・是正

塗装が終わったら、足場に上がって全体を見て回ります。塗り残し、ムラ、マスキングテープの跡、ゴミの付着、ラインがきれいに出ているか。気になるところは全部直します。

じつは確認は、塗り終わってからだけではありません。上塗りをしている最中も、ずっとチェックしながら回っています。最後の確認は、その総仕上げです。養生は、上塗りが乾いてからはがします。乾く前にはがすと、テープと一緒に塗膜がめくれることがあります。

お客様も一緒に見てください

最終確認は、お客様にも一緒に見ていただいて大丈夫です。ただ、足場の上は階段が付けられない箇所もあって危ないので、窓や玄関まわりから見ていただく形になります。気になるところがあれば、この時点で言ってください。足場があるうちなら、すぐ直せます。

工程12 足場の解体・引渡し

足場の解体は、足場屋さんにお願いします。組んだときと同じで、金属の音が出ます。解体の日は車の移動をお願いすることがありますが、お客様の立ち会いは要りません。

足場が取れたら、もう一度、地上から全体をチェックします。足場があるときには見えなかった角度から見て、直すところや問題がないかを確認してから、お引渡しです。

土居建装の場合

お引渡しのときに、工事中の写真(各工程)、自社保証書、メンテナンス計画表、アフターサービスのご案内をお渡しします。メーカーのグッジョブ保証は、後日メーカーから直接届きます。

まとめ

✓
工事は12の工程。全体で2〜3週間、雨で延びる「3日で終わる」は省いている
✓
音が出るのは足場の日と解体の日。水が飛ぶのは洗浄の日。窓が開けられないのは養生から上塗りまでこの日程を先に知っておく
✓
挨拶 → 足場 → 洗浄 → コーキング → 錆止め → 養生・軒天井 → 外壁 → 屋根点検 → 屋根 → 付帯部 → 最終確認 → 解体前の工程が終わらないと次ができない
✓
コーキング・錆止め・下塗りは、塗ったあと見えなくなる工程。だから手を抜かれやすい見積書に「打ち替え」「ケレン」「サビ止め」「下塗りの商品名」があるか
✓
最終確認は足場があるうちに一緒に気になるところはそのときに言う

「うちの家の場合、何日くらいかかるか知りたい」「見積書の工程が、この記事と違う気がする」という方は、家の写真や見積書を送ってください。大きさと状態から、おおよその工期と、工程の中身をお伝えします。

無料相談・無料お見積もりはこちら

写真を送っていただくだけでも、おおよその状態と費用感をお答えします。
しつこい営業は一切しません。

LINEで相談する写真を送るだけでOK・24時間受付090-5175-9407お電話はこちら(現場中は折り返します)

※営業電話は一切お断りしています。個人のお客様のみ、お見積もり無料です。

メールで問い合わせるdoikenso305@gmail.com
土居建装|大阪府堺市美原区対応エリア:堺市・大阪府南部を中心に関西一円
一級塗装技能士・足場作業主任者・有機溶剤・アスベスト・ハーネス
土
この記事を書いた人:土居建装 代表 土居

現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。

© 土居建装 大阪府堺市美原区平尾2509-5