外壁塗料の種類と耐用年数
シリコン・ラジカル・フッ素・無機、どれを選べばいい?一級塗装技能士が解説
執筆:土居建装 代表 土居(一級塗装技能士・現場歴20年以上)
「シリコンとフッ素、何が違うの?」
「見積もりに『ラジカル』って書いてあるけど、それって良いの?」
外壁塗装の見積もりで、一番よく聞かれるのが塗料の選び方です。塗料のグレードで、次の塗り替えまでの年数も、今回払う金額も変わります。
この記事では、堺市で外壁・屋根塗装をしている土居建装が、塗料の種類ごとの耐用年数と費用の目安、そして「うちはどれを選べばいいか」の考え方を、現場の目線でお伝えします。
この記事の内容
1塗料の違いは「樹脂」で決まる
26種類の塗料の耐用年数と費用の目安
3いちばん選ばれているのはシリコンとラジカル
4フッ素・無機は、どんな人に向いているか
5水性か油性か、1液か2液か
6高い塗料でも長持ちしない3つのケース
7あと何年住むかで選ぶ
8まとめ
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塗料の違いは「樹脂」で決まる
塗料は、大きく分けると「色のもと(顔料)」と「それをつなぎとめる樹脂」でできています。シリコン・フッ素といった呼び名は、この樹脂の種類のことです。
外壁は、毎日、紫外線と雨にさらされています。紫外線で樹脂が少しずつ壊れると、表面が粉をふき(チョーキング)、色があせ、やがて防水の力がなくなります。樹脂が紫外線に強いほど、塗膜は長持ちする。塗料のグレードの差は、ほぼこれだけです。
つまり、「高い塗料=きれいに見える塗料」ではありません。塗った直後の見た目はどれもほとんど同じです。差が出るのは5年後、10年後です。
6種類の塗料の耐用年数と費用の目安
外壁によく使われる塗料は、次の6種類です。年数と金額は一般的な目安で、メーカー・商品・建物の条件で変わります。
| 塗料 | 耐用年数の目安 | 費用の目安(1㎡あたり) | 今の使われ方 |
|---|---|---|---|
| アクリル | 5〜7年 | 1,000〜1,800円 | 外壁ではほぼ使われない |
| ウレタン | 7〜10年 | 1,700〜2,500円 | 付帯部(雨樋など)で使うことがある |
| シリコン | 10〜15年 | 2,300〜3,500円 | 一番よく使われる標準 |
| ラジカル制御形 | 12〜15年 | 2,500〜3,500円 | シリコンの次の定番 |
| フッ素 | 15〜20年 | 3,500〜4,800円 | 長持ち重視の方向け |
| 無機 | 20〜25年 | 4,500〜5,500円 | 最上位クラス |
「1㎡あたり」の金額は、下塗り〜上塗りまでの塗装の単価です。一般的な2階建て(外壁150㎡前後)なら、シリコンとフッ素の差は外壁だけでおよそ20〜30万円になります。
現場からの本音
耐用年数は、メーカーが試験機で紫外線や雨を当てて出した「期待値」です。実際には、日当たりの強い南面・西面は早く傷み、北面は長持ちします。同じ家でも面によって差が出ます。表の年数は「このくらいを目安に考える」数字として見てください。
いちばん選ばれているのはシリコンとラジカル
今の外壁塗装で一番多く選ばれているのは、シリコンとラジカル制御形です。値段と長持ちのバランスが一番良いからです。
シリコン塗料
長く「標準」とされてきた塗料です。実績が多く、色の種類も豊富。10年前後で塗り替えを考える方に向いています。
ラジカル制御形塗料
色のもと(顔料)に使われる酸化チタンは、紫外線を浴びると「ラジカル」という、樹脂を壊す物質を出します。ラジカル制御形は、このラジカルを閉じ込めて、塗膜の劣化を遅らせる工夫がされた塗料です。
値段はシリコンと大きく変わらないのに、チョーキングが出にくく、シリコンより長持ちが期待できるのが強みです。日本ペイントの「パーフェクトトップ」がその代表です。
土居建装の場合
一番ご提案が多いのはラジカル制御形(日本ペイント パーフェクトトップ)です。シリコンとほぼ同じ金額で、もう一段長持ちが期待できるからです。もちろん、ご予算やご希望に合わせて、シリコン・フッ素・無機からもお選びいただけます。
フッ素・無機は、どんな人に向いているか
フッ素・無機は、紫外線に非常に強い樹脂を使った高耐久の塗料です。1回の工事は高くなりますが、塗り替えの回数を減らせます。
一方で、フッ素・無機は塗膜が硬いため、ひび割れの多いモルタル外壁では、建物の動きについていけずに割れることがあります。外壁の種類と状態を見てから決めるのが大事です。
水性か油性か、1液か2液か
見積書には、樹脂の種類のほかに「水性」「1液」などと書かれていることがあります。これも塗料の違いです。
| 種類 | どんな塗料か | 特ちょう |
|---|---|---|
| 水性 | 水で薄める塗料 | においが少ない。住みながらの工事でも安心。今の外壁は水性が主流 |
| 油性(溶剤) | シンナーで薄める塗料 | 密着力が強く、鉄部・屋根などに向く。においは強め |
| 1液 | 缶を開けてそのまま使う | 扱いやすく、余っても保管できる |
| 2液 | 使う直前に2つの液を混ぜる | 硬くて強い塗膜。ただし混ぜたら数時間で使い切る必要がある |
「水性だから弱い」ということはありません。今の水性塗料は性能が上がっていて、外壁なら水性で十分なことがほとんどです。どれを使うかは、外壁の材料・場所・状態を見て職人が決めます。
高い塗料でも長持ちしない3つのケース
どんなに良い塗料を選んでも、次の3つのどれかがあると、書いてある年数はもちません。
現場からの本音
フッ素や無機を選ぶなら、サイディングの目地も高耐久のシーリング材にそろえるのがおすすめです。外壁の塗料だけ20年もっても、目地が10年で切れたら、結局10年で足場を組むことになります。「塗料だけ高いもの」は、一番もったいない選び方です。
あと何年住むかで選ぶ
迷ったときは、「あと何年この家に住むか」「次の塗り替えを何年後にしたいか」で考えると決めやすくなります。
| こんな方に | おすすめの塗料 | 次の塗り替えの目安 |
|---|---|---|
| 10年くらいで、また見直したい | シリコン | 10〜15年後 |
| 値段は抑えたいけど、少しでも長くもたせたい | ラジカル制御形 | 12〜15年後 |
| 20年以上住む。塗り替えの回数を減らしたい | フッ素 | 15〜20年後 |
| 一番長くもたせたい。3階建てで足場代が高い | 無機 | 20年以上 |
土居建装の場合
土居建装では、使う塗料に合わせて自社保証(シリコン3年/ラジカル5年/フッ素・無機7年)をお付けしています。さらに日本ペイントの対象塗料を使った工事には、塗料の発注数と塗った面積が合っていればメーカーの「グッジョブ保証」が付きます。保証の中身は、お見積もりのときに直接ご説明します。
まとめ
「見積もりにいろいろな塗料が書いてあって、どれが良いか分からない」という方は、見積書の写真を送ってください。塗料の名前とグレード、何年くらいもつものか、見て説明します。
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メールで問い合わせるdoikenso305@gmail.com一級塗装技能士・足場作業主任者・有機溶剤・アスベスト・ハーネス
現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条です。
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