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「外壁塗装って、なんで100万円もするの?」「塗料代なんて、そんなにしないでしょ?」「見積書を見ても、どこにお金がかかっているのか分からない」
外壁塗装の見積もりを初めて見た方は、ほぼ全員がこう感じます。実際、一般的な2階建てのお家で税込100〜130万円くらいが相場です。決して安い買い物ではありません。
ただ、この100万円は「塗料代」ではありません。足場・洗浄・養生・シーリング・下地補修・3回の塗装・付帯部・諸経費と、10前後の項目の積み重ねです。この記事では、その内訳を一つずつ、金額の目安つきで説明します。読み終わるころには、手元の見積書のどこを見ればいいかが分かるはずです。
この記事の内容
- 100万円の中身をざっくり:何に何割かかっているか
- 項目ごとの内訳と金額の目安
- 金額を一番左右するのは「塗料のグレード」と「面積」
- 見積書に「一式」が多いと危ない理由
- 高くなる家・安くなる家
- 正しい安くし方と、やってはいけない削り方
- まとめ
1. 100万円の中身をざっくり:何に何割かかっているか
まず全体像です。細かい項目に入る前に、「だいたい何にどれくらい」を押さえておくと、見積書が読みやすくなります。
| かたまり | 割合の目安 | 中身 |
|---|---|---|
| 塗装工事(3回塗り) | 約40% | 下塗り・中塗り・上塗りの手間と塗料代 |
| 足場 | 約20% | 組立・解体・メッシュシート |
| シーリング・下地補修 | 約15% | 目地・窓まわりの打ち替え、ひび割れの補修 |
| 付帯部の塗装 | 約10% | 雨樋・破風・軒天・雨戸・水切りなど |
| 高圧洗浄・養生 | 約5% | 汚れ落としと、塗らない所を守るビニール張り |
| 諸経費 | 約5〜10% | 廃材処分・運搬・保険・駐車場など |
意外に思われるのは、塗料そのものの材料代は全体の2割前後だという点です。残りは「人の手間」と「安全に、きれいに塗るための準備」です。だから「塗料代なんてそんなにしない」は正しくて、それでも100万円かかるのです。
2. 項目ごとの内訳と金額の目安
ここからが本題です。一般的な2階建て・延床30坪前後・外壁面積150㎡くらいのお家を例に、項目ごとの目安を出します。お家の大きさ・傷み具合・塗料で上下するので、あくまで「だいたいこの辺」として見てください。
| 項目 | 単価の目安 | 例の家では | ポイント |
|---|---|---|---|
| 仮設足場 | 700〜1,000円/㎡ | 18〜25万円 | 足場面積(外周+8m)×高さ で計算。㎡数が書いてあるか |
| 高圧洗浄 | 150〜300円/㎡ | 2〜4万円 | チョーキングの粉・コケを落とす。ここを省くと塗料がくっつかない |
| 養生 | 一式 3〜5万円 | 3〜5万円 | 窓・床・車・植木をビニールで守る。仕上がりの境目のきれいさはここで決まる |
| シーリング打ち替え | 800〜1,200円/m | 10〜18万円 | サイディングの目地・窓まわり。「打ち替え」か「増し打ち」かで単価が違う |
| 下地補修 | 傷みによる | 1〜5万円 | ひび割れ、欠け、浮きの補修。現地調査でどこまでやるか決める |
| 下塗り | 600〜900円/㎡ | 9〜13万円 | 外壁と上塗りをくっつける。下塗り材の商品名が書いてあるか |
| 中塗り+上塗り | 1,800〜5,000円/㎡ (塗料で変わる) |
27〜45万円 | 2回分の金額。上塗り塗料の商品名が書いてあるか。次の項目で詳しく |
| 付帯部塗装 | 部位ごとにm・㎡単価 | 8〜15万円 | 雨樋・破風・軒天・雨戸・水切り・シャッターボックスなど。抜けている部位がないか |
| 諸経費 | 総額の5〜10% | 5〜10万円 | 廃材処分・運搬・保険・駐車場代。何が入っているか聞いていい |
| 合計(税込) | 約100〜130万円 | 外壁のみ。屋根を同時にやる場合は別途 |
見てほしいのは、「塗装」が下塗りと中塗り・上塗りの2行に分かれていることです。この2つは使う塗料が違うので、まともな見積書なら別の行になります。「塗装工事一式」と1行にまとまっている見積書は、何を何回塗るのかが分かりません。
現場からの本音
相見積もりで「A社は90万、B社は120万」と差が出たとき、単価の差だと思う方が多いですが、実際に見比べると面積(数量)が違うことがよくあります。同じ家なら、外壁の面積は誰が測っても大きくは変わらないはずです。安いほうの見積書の㎡数が明らかに少なければ、それは安いのではなく「塗る所が少ない」だけです。
3. 金額を一番左右するのは「塗料のグレード」と「面積」
内訳の中で、お客様が選べて、しかも金額が大きく動くのが上塗り塗料のグレードです。同じ150㎡の家でも、塗料で20〜30万円変わります。
| グレード | 中塗り+上塗りの単価目安 | もつ年数の目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| シリコン | 1,800〜2,500円/㎡ | 10〜13年 | 費用を抑えたい。10年後にまた塗る前提 |
| ラジカル制御 | 2,200〜3,000円/㎡ | 12〜15年 | 今いちばん選ばれている。値段と持ちのバランス |
| フッ素 | 3,000〜4,500円/㎡ | 15〜20年 | 次の塗り替えをできるだけ先にしたい |
| 無機 | 3,500〜5,000円/㎡ | 20年前後 | 長く住む家。足場代を払う回数を減らしたい |
「高い塗料=ぼったくり」ではありません。足場代は塗料に関係なく毎回かかるので、長く持つ塗料にして塗り替えの回数を減らすほうが、30年で見るとトータルは安くなることが多いです。逆に「あと10年で建て替える」なら、シリコンで十分です。ここは住む年数で決めるところです。
もう一つが面積です。外壁の面積は「延床面積 × 1.2〜1.5」くらいが目安になります。30坪(約100㎡)の家なら外壁120〜150㎡。見積書の㎡数がこれと大きくズレていたら、測り方を聞いてみてください。
4. 見積書に「一式」が多いと危ない理由
「一式」は便利な言葉です。養生や諸経費のように、数量で出しにくいものに使う分には問題ありません。危ないのは、数量で出せるものまで「一式」になっている見積書です。
| 数量・単価が書いてあるべき項目 | 「一式」でも仕方ない項目 |
|---|---|
|
◯ 足場(㎡) ◯ 高圧洗浄(㎡) ◯ シーリング(m) ◯ 下塗り(㎡・商品名) ◯ 中塗り・上塗り(㎡・商品名) ◯ 付帯部(部位ごとに m か ㎡) |
△ 養生 △ 下地補修(ただし内容は書いてほしい) △ 諸経費(中身を聞けば答えてくれるはず) △ 廃材処分 |
「外壁塗装工事 一式 980,000円」と1行しかない見積書は、比べようがありません。何㎡を、何の塗料で、何回塗るのか。それが書いていない見積書には、あとから「それは含まれていません」が出てきやすいです。
5. 高くなる家・安くなる家
同じ「30坪」でも、金額は家によって変わります。見積もりが相場より高いとき、業者が悪いのではなく、家の条件で手間が増えていることも多いです。
| 条件 | なぜ変わるか |
|---|---|
| 3階建て | 足場の面積が増え、高所作業の手間も増える。足場代だけで+5〜10万円 |
| 隣との隙間が狭い | 足場の組み方が特殊になる。塗る作業も窮屈で時間がかかる |
| 傷みが進んでいる | ひび割れ補修、シーリング全打ち替え、下塗り2回など、下地の手間が増える |
| 窓が多い・形が複雑 | 養生とシーリングのm数が増える。凹凸が多いと塗る手間も増える |
| 屋根・付帯部を同時に | 金額は上がるが、足場代が1回で済む。別々にやるより合計は安い |
| 早めに塗り替える | 傷みが浅いうちなら下地補修が少なくて済む。放置するほど高くなる |
6. 正しい安くし方と、やってはいけない削り方
「少しでも安くしたい」は当然です。ただ、削っていい所と、削ると数年後に倍かかる所があります。
| やっていい安くし方 | やってはいけない削り方 |
|---|---|
|
◯ 屋根・付帯部・シーリングを同時にやって足場を1回にする ◯ 住む年数に合わせて塗料のグレードを選ぶ ◯ 相見積もりは「数量と塗料名」をそろえて比べる ◯ 職人直営の業者に頼む(営業マンの人件費がない) ◯ 傷みが浅いうちに塗る |
✕ 下塗りを省く ✕ 上塗りを1回にする(2回塗り) ✕ シーリングを打ち替えず「増し打ち」で済ます ✕ 高圧洗浄を省く・乾く前に塗る ✕ 足場なしではしごで塗る ✕ 「今日契約なら30万引き」に乗る |
右の列は、どれも塗った直後には分かりません。3〜5年後に色あせ・はがれ・雨漏りで出てきて、次の塗り替えが早く来ます。足場代をもう一回払うことになるので、結局は高くつきます。
土居建装の場合
見積書は、足場・洗浄・シーリング・下塗り・中塗り・上塗り・付帯部を全部別の行にして、㎡数・m数と単価を書きます。塗料はメーカー名と商品名まで書きます。営業マンを置かず、現地調査から見積もり、施工、引渡し後の点検まで私一人で行っているので、その分の人件費は見積もりに乗っていません。「この行は何?」と聞かれたら、全部答えられる見積書しか出しません。
7. まとめ
- ✓ 外壁塗装の相場は税込100〜130万円くらい。塗料代は2割、残りは手間と準備
- ✓ 大きな塊は「塗装4割・足場2割・シーリング下地1.5割・付帯部1割」
- ✓ 金額を動かすのは塗料のグレードと面積。住む年数でグレードを決める
- ✓ 足場・洗浄・シーリング・塗装・付帯部は、㎡・mと単価が書いてあるのが普通。「一式」だらけは要注意
- ✓ 相見積もりの差は、単価より数量と項目の抜けを見る
- ✓ 安くするなら「足場を1回で使い切る」「塗料で調整」。工程を削るのは結局高くつく
「もらった見積書が高いのか安いのか分からない」「一式ばかりで中身が見えない」という方は、見積書の写真を送ってください。数量・塗料・抜けている項目がないかを見て、正直にお伝えします。他社さんの見積もりを見るだけでも大丈夫です。
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土居建装|大阪府堺市美原区
対応エリア:堺市・大阪府南部を中心に関西一円
資格:一級塗装技能士・足場作業主任者・有機溶剤・アスベスト・ハーネス
この記事を書いた人
土居建装 代表 土居。現場歴20年以上の一級塗装技能士。現地調査から足場・塗装・引渡し後の点検まで、すべて自分の手で行っています。「見えないところほど丁寧に」が信条。
土居建装|LINEで相談 電話:090-5175-9407 ※営業電話お断り・個人のお客様のみ